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2007.12.30

風物詩

風物詩

病は人生の風物詩にして、風物詩無き人の生はない。 要はこの風物詩なるものと、如何に添えうるかであろう。 風物詩に無関心の人もあり得れば、執着し過ぎる人もある。 病そのものは、いわば人間の数だけあるのだから、無数と言えよう。 病はその人に基因し、その人の主体の一つであるからである。

古人の多くが、病なる風物詩を実感し、体験し、その中にあって、多くの文学が生まれた。かの芭蕉の辞世の句、「旅に病み夢は枯れ野を駆けめぐる」は、その秀作の一つであろう。

偈に小生がドナウの船旅で倒れしとき、そして一人暗闇のベッドの上で、七転八倒していたとき、おもいは悲しく寂しいことばかりに趨り、このとき、芭蕉のその心を自分のものとして理解することが出来たのであった。

この意味で病院、ホスピタルは、改めて自分の人生を考えさせてくれる場所であり、代表的な風物詩の場と言えよう。

年末、突如として心不全より、肺水腫、呼吸困難に陥り、緊急入院となった。 またしてもの不覚である。 不覚もまた人生の風物詩、多量の利尿剤の投与により、辛うじて一命は取り留めた。 折しも、年末年始と言うこともあって、現在、自宅入院の状態である。 

病院という、風物詩の場に於いて、今後の自分のライフスタイルは、大変転せざるを得ないであろうことを認識した。 来年は、大変転の風物詩の始まりの年である。

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2007.12.13

今年の文字

今年の文字

False

例年恒例となっている「今年の漢字」は、「偽」と決まって、清水寺貫首が大きくそれを墨書した。 墨書しながら、日本人としてこんな字が選ばれる世相が悲しいと嘆いていた。 誰しも同じ思いであろう。

が、この「偽」という字、ニセという概念とは反対に、ニンベン(ヒト偏)にタメとある。 ヒトのタメが、何故、人に害する「偽」になるのであろうか? 不可思議である。

この年末にはテレビの話題を独占したかのような、食品表示の偽装事件。 確かに、食品の産地を誤魔化すのは、うそつきで悪である。 
が、一方、食品の賞味期限の誤魔化しは、これは別問題だと思う。 賞味期限とは、その生産者が「これが美味しく食べられる期間」を推奨する意図で表示されているものであって、別段、賞味期限を過ぎたからといって、その食品が食べられないわけではない。 

事実、我々の家庭でも、その日の料理が残った場合、作りたてなら「賞味期限内」だが、残って例えば冷蔵庫に保存されたものは、賞味期限外である。 が、どの家庭でも、その残って賞味期限外となったものでも、あらためて温めるなり、加工するなりして、美味しく食べて居るのである
食べられるのである。

食品の性質上、「消費期限」はあり得ても「賞味期限」の表示は、むしろ人々に混乱と無駄を生じさせるだけであって、廃止した方がよい。 

それがヒトのタメだろう。  

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2007.12.03

1,2,3,・・・

1.2.3.・・・

今日は12月3日、12.3である。 1,2,3,の並びがよい。 何か前向きである。 さて、老齢者としてこの「前向き」を如何に捉えるか、その捉え方には、人それぞれに、考え方が違うだろう。 人のことは差しおいても、それでは、自分はこの「前向き」を、どうしようとするのか、どうしたいのか、どうするべきなのか、これが問題である。

我々の若い頃、また壮年期までは、いわゆるパソコンというものがなかった。 中高年になってから、パソコンが身近な話題になった。 この時、多くの友人、とりわけ後輩や、学生さんから、何回も丁寧に教えてもらえたお蔭で、高齢者になった今もパソコンを楽しむことが出来る。 これが出来ると出来ないでは、少なくとも私の人生の中味は、全く異なってきていただろう。 パソコンが使え、パソコンを楽しめるこの世代に生きていると言うことは、これは、高齢者として、昔にはなかったことであり、至福な高齢者といえるだろう。 

最近、私はパソコンでいわゆる「グーグル・アース」を学習し、その面白さに、毎日文字通りハマッテしまっている。 パソコンの画面上で、昔住んでいた家を見つける、今の家を確かめる、また嘗て登った山、嘗て滞在した外国の地を再び訪れてみる、正に感動的である。  更に時には、天女のように星の世界を訪ねることも出来る。 素晴らしい発見があり、感動があるのだ。  http://earth.google.co.jp/

我々の世代はこの意味で、パソコンのなかったアナログの世界と、今のこのデジタルの両方の世界を体験できた人間として、その意味で、本当に有難い世代だったと言えるのではないだろうか。 加えて、若年の頃の戦争体験、これまた今の人達には体験できない(体験しない方がよい)事象だったから、その意味では、三つの世界を体験した、珍しい世代であると言えるだろう。 

文字通り、有難い世代である。

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